今季の田中将大にサイ・ヤング賞の可能性はあるのか


ここ最近好投を続け、すっかりヤンキースのエースとして定着した田中将大。今季は離脱することもなく、多少の浮き沈みはあれど安定した投球をみせてヤンキースに加入して初めて規定投球回に到達している。そうなるとファンが期待したいのはもちろん次のステップ。サイ・ヤング賞だ。ということで今回は、田中の今季サイ・ヤング賞の可能性をライバル達と比較しながら探っていく。

まずは以下で現在の田中の成績を参照していただこう。
*リーグ1位の成績を、リーグ3位以内の成績をで表示。

13勝4敗(リーグ10位)
防御率3.04(同2位)
186.2回(同7位)
160奪三振(同14位)
WHIP1.07(同5位)
rWAR5.1(同4位)

この数字をみると奪三振以外の主要スタッツが全てリーグ10位以内に入っており、田中のバランスの良さが窺える。また、防御率はタイトルの可能性もあり、2点台でタイトル獲得となればサイ・ヤング賞もぐっと近づいてくるだろう。問題なのはライバル達の数字だ。現時点で強力なライバルになっているのは以下の3投手だ。

クリス・セール(ホワイトソックス)
15勝8敗(リーグ7位)
防御率3.03(同1位)
201.2回(同2位)
205奪三振(同5位)
WHIP1.02(同2位)
rWAR5.3(同2位)

コリー・クルーバー(インディアンス)
16勝9敗(リーグ3位)
防御率3.05(同4位)
197.2回(同5位)
208奪三振(同4位)
WHIP1.04(同4位)
rWAR6.3(同1位)

リック・ポーセロ(レッドソックス)
20勝4敗(リーグ1位)
防御率3.12(同5位)
201.2回(同2位)
167奪三振(同10位)
WHIP1.00(同1位)
rWAR4.4(同8位)

現時点で受賞の可能性が高いのは田中を含めた上記4投手だと私は考えている。サイ・ヤング賞には日本の沢村賞のような明確な受賞基準というものは存在せず、その年のリーグ最高の投手を選出するものだ。つまり基準は相対的になり、主要スタッツのリーグ内での順位というものが重要になってくる傾向にある。当然ながらあらゆる主要スタッツがリーグ上位に入っていれば有利だし、一部のスタッツだけが飛び抜けていても他のスタッツがリーグ上位に入っていなければ評価は落ちる。

まずは勝ち星を見ていくと、リーグトップの20勝を記録しているポーセロが大きくリードしている。ここからポーセロが最多勝のタイトルを失う事は考えにくい。既に15勝以上しているセールとポーセロも優秀だが、サイ・ヤング賞投手としては18勝はしたいところ。これからまだ2つ程勝ちをつける必要がある。対して田中はこの中では最も勝ちがついておらず、ここから積み上げたとしてもおそらく15勝程度で終わるだろう。2010年にわずか13勝だったヘルナンデスが21勝のサバシアを打ち負かし受賞したことで大きく評価基準が変わるかと思われたが、これは防御率や奪三振数などに大きな差があったことによる異例中の異例。その後の流れを見ても勝数というのは決して軽視されているものではない。つまり勝数で大きく劣る田中はかなり不利な状況にある。

さて、その不利な状況を打開する可能性のある防御率だが、現状はリーグ2位とは言えこちらもかなり厳しい。3点台前半で有力候補が団子状態になっているからだ。しかも新人のマイケル・フルマーが規定投球回に到達すればタイトルを獲る可能性が高い。田中のタイトルの可能性はあるものの、ここで大きな差をつけることができない以上は勝数の差を埋めるのは難しいだろう。

他のスタッツを比較しても、田中のほぼ上位互換に近い数字を残している投手が他にいる以上田中の受賞はかなり厳しいだろう。投票で5位以内に入ることはあっても1位を獲るのは難しそうだ。しかし今季の成績は彼の高額年俸にはふさわしい立派なもの。来季以降の戴冠も現実味を帯びてきたと言えるだろう。

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